猫っ毛のスーツ

いくぜ!おっさんの向こう側へ!

映司と欲望と掴んだ腕 仮面ライダーオーズ所感 前編

 

変身!仮面ライダーこんぬ!このあとすぐ

です

ファイナルエピソードを見たのでうろ覚えで仮面ライダーオーズについて書きまーす

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僕はラトラーターコンボが好きです。かっこかわいいから。

キャッチコピーの『俺が変身する!』はもーちょい他にないのかなー、なんて思ったり


シリーズの中で一番好き、って訳ではないんですが
要所要所光るものがあって
二期の中では比較的一期よりのストーリーだったなぁと
特に終盤にかけての展開は激アツ
なけるで!


○渡辺秀と三浦涼介の演技力
違和感を感じないことの凄さ。

平成ライダーの俳優さんって
序盤はどうしても「中の人」を感じてしまうシーンがチラホラあって

例えばドライブで泊進之介を演じた、今をときめく竹内涼真
序盤は正直「いやーキツイっす」状態の彼がね
トーリーが進むにつれて

どんどん泊進之介というキャラクターと融合していくのが見所の一つにもなってまして。


そーいう一年分の成長、ひとっ走りに付き合うのも仮面ライダーの楽しみの一つだよね
(その後他メディアで見かけて「わしが育てた」するところまでがテンプレです)



一方で仮面ライダー電王佐藤健
あれだけのイマジン憑依を演じ分け、全く違和感を感じさせない恐ろしい子
演技がすごい、なんて視聴時には微塵も思わなかった。この「思わせない」という完璧な演技。バケモノ。


感覚で「モモタロスが入っている」と理解してしてしまっている自分がいるのだ

「イマジンが憑依する」なんて訳のわからない事をさも当たり前のように見せる、

現実だと思えてしまうほどに没入できるのはこの佐藤健の演技力あってこそだよね

ていうか多分、声優を当てなくても
モモタロスin良太郎」は成立したはず。
是非生声であのイマジンズを見たい!

そもそも他のドラマ映画に出ている佐藤健を見ても

微塵も「野上良太郎」は感じられない。(そんなにたくさん知らないけど

全ての役が切り離されているのよね
もちろん、本人とも。
頭おかしい(称賛
そりゃ売れるわ



大分話が逸れたけど、オーズのメイン2人には野上良太郎と似たものを感じてて、

1話の時点ですんなりと映司とアンクっていうのが頭に入ってきて


特に全編にわたる映司の「バカっぽいけど実はキレ者」「楽天的だけど影があり、不気味さがある」「妙に渇いている
この滲み出る感じが渡辺秀くんのハッピーバースデー!!(欲望おじ



三浦君の演技も素晴らしい!!(欲望おじ
あの意地悪そーな顔とか、悪態のつき方とか…アンクや!アンクやんけ!(錯乱





人を助けるためにメダルを集めるために

ヤミー・グリードを倒す


この一点で繋がった2人、このギリギリのバランスと関係性がこのお話のミソであるからして


「映司」と「アンク」に画面に引きずり込まれないわけがないのであーる(よしおかりほ☆

アンクが利用しているようでその実手玉に取ってるのは映司という構図だったり

この2人だからこそ成立したものってのは、確実にあると思うよ。うん


○全48話vs中弛み
48話もやってれば波も出てくるわけで。
オーズの場合は比較して微妙なのが中盤だったかなと。
中盤を引っ張っていくものがちょっと小さかったな~という印象で
一応メインは後藤さんとロストアンクと紫のメダルの三本立てってな感じだったかな?

何よりそう感じてしまったのは
多分僕がバースをあんまり好きじゃないのが原因

伊達さんも後藤さんも好き(意味深)

嫌いなのではなくて、なんかデザインとか、戦闘スタイルに惹かれないんだよなあ

そんなこんなでダラダラ見てた訳ですが、

ここも必要なプロセスだったと気づくのであったと気づくのだ
後述

○2人の欲望
終盤に入ったと思うポイントはやっぱり
アンクと映司の決別だと思いまして

ギリギリで保っていた協力関係がとうとう崩れてしまう


(…マジで?ここにきてこれ?てことはもうアンクがラスボス?
まぁでもドクタァーマァキィもボスキャラの風格ないし妥当…かも…)

そんな事を考えたりもした。どうでもいいけどこの辺のカザリのテンパり具合ヤバイよね。


グリードの元へ戻ることで
グリードは所詮メダルの塊でしかない事を感じるアンク

メダルの塊が、メダルを砕かれて、それで終わり
死ぬのではない、生きてさえいないのが、グリード

わからない味だ…お前らグリードには…
( ; ∈ ; )アンクェ…

そして!!!!!

アンクがクスクシエに戻るシーン


ここなんだよ!!!!
ここからなんだよ!!!!!!

46話!

このオーズの素晴らしい!!!!

ところは!!!

ハッピーバースディ!!!!!(欲望おじ


今までしんごさんの体を借りて
人間と同じように
映司と、ひなちゃんと、
人と過ごしてきた、くだらないと距離を置きながらも今では名残惜しささえ感じている
人間と同じように過ごしてきた
あの時間が走馬灯のようにアンクの胸中に蘇る



ここを演出するのは誰よりもここまでオーズを見てきた自分自信なんじゃないかって

1話からずっと見てきた
その絶対的な時間が、
確かにアンクが人間と同じように、過ごしてきた日々が、
視聴者にとっての45話分の日常が、最高の演出になるんだよなあ

そしてひなちゃんが現れて、

「この身体…俺によこせ…」



「よこせ…」

ア、アンク……!!

アンクだってそんなの答えは分かりきってるはずなのに
それでも自分から一番遠い物に手を伸ばしてしまった哀れなメダルの塊が

人間になりたいと
自分の欲望を吐露する

泣くだろこんなん



そして欲望故に対峙する
映司とアンク


紫のメダルに侵されてグリードに近づいていく映司と

命を求めるアンク

この対比、正に運命が交差する2人
拳で、互いの思いを、欲望をぶつけ合う海辺


どこかクウガとダグバを思い起こさせるシーンでもあって…

「お前…なんか欲しいと思ったことあんのか!!!

…あんのか映司!!!!!」

アンクは納得がいかなかったのかもな
自分はこんなにも命が欲しいのに
人間になりたいのに

今まで何かを欲しがることがなかったお前にわかるのかと
自分の気持ちが、虚しさが


でも映司は…


もう、叶ってた
アンクに出会ったあの日に

お前から貰ってたんだって

一度も言ってなかった…アンクありがとう…って



( ; _ ; )え、映司…!!!!


個人的にはここがオーズ1番の泣きポイントなのよね
最終回のあれよりもここなの見てきてよかったと、

それ以上に自分の思いをようやくぶつけ合えた2人に、

よかったと心から思えるシーンだと思っている。

 

 

後半へつづく